2024.02.23 金閣寺東の町家(6) 完成した建物をご紹介します。表側の外観。周りの家と比べて小ぶりですが、かつては同じ高さの町家が軒を連ねていました。 玄関から裏庭まで続く通り庭。左上の格子から2階が見えます。この格子は設計に無かったのですが、壁を解体した時に空間がつながって見えるのが面白く、取り入れました。 ミセノマの書斎。奥の引き戸は元あったものを再利用しています。今ではなかなか作れない繊細な造りです。 通り庭から玄関を見る。 高窓から光が差し込むキッチン。 かつて織物工房だった土間。床と壁をモルタルで仕上げています。実際にソファに腰かけると、床が掘りこまれている効果で想像以上に安心感がありました。 ソファからキッチンを見る。床の段差は来客の多いとき腰かける場所にもなります。家主もここで多くの時間を過ごすそうです。 日暮れ前のリビング。 階段も当時の姿のままです。 2階寝室。右手の建具はラタン製。奥に火袋が透けています。 床の間、トントン葺き、ゴロンボも以前の姿のままです。 障子は一般的な和紙ではなく、繊維状のものを使っています。滅多なことで破れる心配がなく、風を通すので網戸代わりにもなります。 庭と連続する浴室。 庭とリビングと浴室。浴室扉も元の町家にあった建具を再利用しています。 書斎で仕事をしている気配が、明かりとともに家の外に伝わります。町家の姿形だけでなく、その暮らしぶりも引き継ぐ、懐かしく心地よい住まいとなりました。こちらからより多くの写真をご覧いただけます→【金閣寺東の町家】 PrevPrevious NextNext